2004-01-01から1年間の記事一覧

あきれた置換ミス

電話で友人が『紛争の心理学』のアーノルド・ミンデル氏の他の作品について聞いてきた。しばらく本周辺について雑談する。話のなかで出た「ヤングアダルト……」という言葉に一瞬、脳のシナプスが右往左往する。話の筋とヤングアダルトという言語がつながらな…

どんよりとして重く、薄ら寒い

イラクの人質事件、最悪の結果。予感があたってしまった。首相の返答があまりに体温を感じさせないものだったうえ、情報がアメリカ依存だということも歴然としたし…。死体が転がっているのが日常だということでイラク全域が戦闘地域だということも証明された…

こころ沁み入る歌

徒然草を読む会。段は12段だが、参加者に詩を書いている青年がいたので、その前に「意味するもの」と「意味されるもの」とか、表層言語と深層言語など哲学的な話を枕にされる。12段は「こころ同じ人としめやかに物を語り合うのは、とてもうれしいことだけ…

児童文学のシンクロ

新聞を見てビックリ。「おおぅ」、前回に書いた神沢利子さんの顔写真が出ているではないか。すでに80歳になられていた。何十年も前に一度お顔を拝見したことがあるが、その時より若々しいくらい。小学館児童出版文化賞を受賞されたという。「少し毒気があ…

天災は忘れられないうちにやってくる?

今日は朗読遊びの会。読む物を書棚から物色。処分しようと思っていたものを手にとって、ページを開く。偶然に小千谷の町のエッセイが飛び込んでくる。今回の新潟地震の震源地。これを読もう。川本三郎氏の作品だ。古いものだが、なかなか渋くていい話だった…

なつかしき児童文学

年若い友人が児童文学の講演会に行ったことを日記に書いている。一握りの男性の他は「ほとんど業界人って感じの中高年おばさま」だったそうだ。しかも「品行方正ないい子の匂い、女性運動の匂い」がするのだそうだ。それが世界を狭くしている。息苦しいとい…

樹木葬

10月という月は自分の誕生月ということで気づきやすいのか、誕生日の人が多い。今日はM氏明日はA氏…。皇后美智子さんは古希だそうだ。早いものである。いま病院で産まないという選択が増えてきているようだが、自宅で死ぬことはいまだに難しいことだ。い…

年輪のある家

毎年小田急線のK堂で行なわれている街中アートの企画に知人が参加しているので、散策がてら見に行く。はだ寒いくらいの陽気が歩きまわるには気持ちがいい。うす暗くなってから路地を入ったところにある一軒家を見つけた。夫婦でやっている工房だ。男性は舞…

生命と美

脳とこころ講座。今期は「美しいと感じる脳」である。大いに関心のあるテーマだ。前回は欠席した。茂木健一郎氏はいつも最先端の学術資料をひとつ用意してくださる(英語)。今回は美というテーマに関係したもの。女性のいくつかの体型のパターンを水着姿の…

つながるテーマ

夕方M氏と打ち合わせ。カフェに入り、スタッフを見ながらサービスとマニュアルについて。福祉と経済などについて意見交換。「福祉」として括ってしまうと「いつまでも保護されるべきもの」となり、発展も自主性もなくなってしまう。(弱者を大事にするって…

森つながり

朝、友人から電話。東京の実家に来ているYさんは新聞に山平和彦さんがひき逃げされ亡くなったと新聞に出ていたというもの。上京していなければ目にすることはなかったであろうめぐり合わせにちょっと熱くなっていた。(彼女は紹介した本以来森ファンになっ…

ちょっとビックリだった

◆帰宅して日本GPを途中から見た。佐藤琢磨4位。超惜しい!インタビューであんな表情を見たのは初めてだ。いつものように淡々とした話し方だが、内面の悔しさが伺えるような表情。自身、十分とは言えなかったんだろう。 一方優勝したシューマッハは、日本人…

久々のリアル本屋で

地域に利用都市銀行がないので、電車にのる。いくつかの用件を済ませ、リアル本屋で『脳と仮想』<>を買う。このところ好みの作家の新刊ラッシュだ。ネットでの本購買数も増加の一途。いったい、いつ読めるのかな〜。茂木健一郎氏の本も未読了本があるし…。…

夢の記録

昨日から不調である。ウンウン唸るほどではなく、かといって出かけられるほどでもなく…。PCもTVも音楽もイヤだ。横になり、考えるでもなく目をつむる。ウトウトしては埒もないことばかり夢にみる。イチローや佐藤琢磨くんのあのすがすがしさ。常にワンランク…

たくましいぞ、琢磨

めずらしくスポーツ系のイチローについて書いたが、続いてF1レーサー佐藤琢磨について書きたい。たまたま、彼に同行取材をしたTVを見たのだ。そうか、上海の次は鈴鹿でのレースが控えているんだった。F1は亜久里以来、いま世界的に注目されているのは…

“感動”の発露

晴れて本日○○歳とあいなった。実際、すばらしく空は晴れた。涙した本のことを書こうと思ったが、イチローの笑顔がちょっとしたショックで、そのことを書くことにした。イチローファンでも、まして野球ファンではまったくない私だが、あの笑顔にはこちらもう…

主電源が切れていますよ

先日三砂ちづる×内田樹対談に行った。両者ともに、津田塾と神戸女学院という女子大の教授である。でタイトルは「身体・女・教育」。三砂氏は過激なタイトルの本(asin:4334032664)を出し、フェミニストから強烈なバッシングを受けているという。さもあらん…

月と和歌

28日は中秋の名月。名月は十五夜、満月のこと。そこで、古典を読む会は月の歌。参考に挙がった西行の歌がいい。 闇晴れて 心の空に すむ月は 西の山辺や 近くなるらん 住むと澄む。西の山辺は西方浄土思想と聞くと、心に沁みる。雲とか波、木の葉を古人は心…

拾いものな読みもの

本類に混じって冊子類や資料の紙片もたくさんある。それが片付かない。処分しようと手にとって、きちんと読んでから捨てようと、目を通した。面白い文章があった。(捨てられないじゃないか…) ずいぶん前の『ちくま』だ。重松清×玄田有史対談。玄田氏はフリ…

鏡リュウジハリーポッター

「脳と仮想」講座の最後は対談だ。脳科学の茂木健一郎×占星術研究家鏡リュウジ氏。科学と非科学的、まったく異質な世界の取り合わせと思っていたが、語られたことはかなり重なりあっていた。まず両者の立ち位置が似ていた。茂木氏は「脳科学者と言われたくな…

空間アート「バスケタリー展」

手仕事をしている友人が出品しているという展覧会に行った。前々から友人から情報をもらっていたのだが、急に「今日行こう」と思った。湘南のはずれにある平塚市美術館。建物も空間もいい感じ。 世界巡回展で<指先から拡がる4つの世界「かご」展>。「すば…

『ベトナム』から『下山』へ

森達也著『ベトナムから来たもう一人のラストエンペラー』。読了後、腹の底にずーんとした重さが残る。次作だった『下山事件』を読んだときは、言われもない恐怖に包まれた。今回は、加えて「やるせなさ」があとを引く。彼の制作動機は「行きがかり上」が多…

絵本と仮想力

以前はココに書く前に下書きをしていたが、手間にもなってきたので、画面に直接書くことにした。そうなると、手が勝手に書き出して、書こうかと思っていなかったものを書いたりする。後日必要で読むと、自分勝手な文も多い。それはそれでいいや、と思うこと…

神の怒りか天災か

地震や台風が続き、しかも被害が大きい。厳島神社の被害はすごいねぇ。海の中にありながらいままで被害がなかったのが不思議と言えば不思議だが…。思いもかけない時にくるのが天災だそうだから、仕方がないが、それにしても今年はなにやかやと多いよ。四国、…

自己研究という方法

4日に続き、5日も濃密な日であった。知名度もアップし、いまや引く手あまたの“べてる”のメンバーと川村医師の講演。友人たちは前日の神奈川に行っているが、私は予定があり戸田まで。北海道にある精神障害者たちのありのままを受け入れながら、真の自立を…

映画を懐疑する

神楽坂のホールで行なわれたシンポジウム。宮台真司・森達也・映画評論家の松田政男さんがパネリスト。最初にムーアの「華氏911」の感想。3者ともに「いかがなものか」という点で一致をみる。宮台氏はOKを出す気持ちで行ったが、観終わって頭を抱えた…

信じるべきは…

宗教学者島田裕巳氏が 『人を信じるということ』(晶文社) を出した。 なぜ日本人は「人を信じる」ことができなくなってしまったのか--オウム真理教研究の第一人者であり、「信じる」ことにこだわり続けてきた宗教学者、島田裕巳氏がこの問いに挑戦する。日…

包丁一本、晒しに巻いて〜

斎藤美奈子『読者は踊る』を開いた。「本書をお読みになる前に」という章がある。いくつかの項目が挙がっていて、それに10個以上○がついた人は「踊る読者」(踊らされている?)だというのだ。ヤバイ。心当たり多数。 ・空いた時間書店でつぶすことがある…

英語は世界共通語か?

いま連れ合いは南半球に行っている。癖のある英語圏で通じるのかな? この夏、茂木健一郎氏はハンガリーの学会に行ったそうだ。そこでは英語がまったく通用しない。ハンガリー語のようにまったく類推の利かない言語にあい、彼はいろいろ思う。ケンブリッジに…

命は難しい

『がんばらない』などの著者鎌田實医師のTVを観た。深夜の再放送。たまたまだが、今日で二度目。長年長野で地域医療に関わっているが、エイズやチェルノブイリなど、多方面に活躍されている方である。命の大切さをいろいろな切り口から伝えようとしている…