渋滞

unaで続けている古典の会。今回から白隠禅師の「夜船閑話」。高名な禅僧という以外は全く未知の人物。で、彼の人柄や「夜船閑話」の導入をしてくれる。とても魅力溢れる人物で、惹かれる。若き日に彼自身が病んだ経験からの養生が書かれているらしく、それも楽しみだ。

東洋医学では、気・血・水(体液?)の流れをみるという。講座が終わり、不調を訴えたM氏に普段はオルタナティブ医療をしている講師のC氏が施術をすることに。。
何を診て、何をしたかというと、全体の渋滞部分を感じ、手当てしている。

そう、「渋滞」。その言葉に、ストンと落ちた。
気、血、水がどこかで滞る。それを病いと言うのではないだろうか…
道路の渋滞学というものが、あると聞く。車は多いから渋滞するのではなく、個々に速度が違ってしまうから、行き詰まってしまう。
理論的には、道路いっぱいにつながっていても、同じ速度なら、車間は変わらないので、流れは止まらないはず。

それと同じことかもしれない。どこかで速度が変わってしまう。すると流れずに停滞し、先に酸素や養分などが行き渡らない、また老廃物を回収できない……
そうなった事態を様々な手段で調整しようとしているのが、東洋医学という診方なのかもしれない。

そうか、「渋滞」という視点は、医学だけではなく、すべての関係に言えることではないかと思えてきた。

白隠禅師―健康法と逸話

白隠禅師―健康法と逸話

養生訓 (講談社学術文庫)

養生訓 (講談社学術文庫)