英語は世界共通語か?

いま連れ合いは南半球に行っている。癖のある英語圏で通じるのかな? この夏、茂木健一郎氏はハンガリーの学会に行ったそうだ。そこでは英語がまったく通用しない。ハンガリー語のようにまったく類推の利かない言語にあい、彼はいろいろ思う。ケンブリッジに留学し、論文は大抵英語、であろう彼はきっと、海外に行っても言語で苦労したことがないであろう。世界に発表する論文は英語でないと正式には認められないらしいし。そして世界各地にあるこれら理解不能な言語で培われている文化の森を思う。私も韓国の田舎に行ったとき、オレンジジュースが通じなかったのにはビックリしたことがある。(大体メニューになかったのかも知れない)

昨今の日本においては英語は世界共通語のような認識にある。英語が話せないと社会に通用しないではないかという空気さえ漂う(どんな社会に?)。公教育にも取り入れられる方向にあるし、幼児教育も益々過熱している。日本人夫婦が、一切を英語で育てている家庭があるという。海外移住など切迫した理由がないにも関わらず…。通訳にしても翻訳にしても、母国語でしっかり表現できなければ仕事にならない。その前に、人として培われる感情があり、情緒があり、風土がある。日本人にこだわるわけではない。ただ、まずしっかり感じとること。喜怒哀楽の基本的感情を十分感受すること。それからの問題のような気がするんですよ、おばさんは。(まあ、自分が英語できない言い訳にしたいのかも)

だいたいなぜ英国と米国の言語にすぎなかった英語が、世界の通用語のようになっているのか…その辺りのところにも気持ちが動く。