ダイナミックな渦

スゴク濃密な一日であった・・・
早朝からボディーワーク。ホリスティックな視点の帯津医師の健康観を聞いた。
「健康とは一言で言えば自由と美しさ」だと思うようになった。
つまり健康とは、身体面でいうなら「痛みからの解放」であり、 こころの面でいうなら「情念からの開放」。 生命(魂)のレベルでいうなら「執着からの開放」。なにものかから解き放たれた状況、つまり自由な状態。その振る舞いは美しいのだそうだ。へぇ、なるほどね。そのような切り口で言う健康観ってあまり聞かない。


夜は南直哉禅僧のお話。青森の恐山のお寺などで僧侶をしている。
彼のお話は講談調でおもしろいのだが、実は鋭いことを言っている。ご自身の切実が重なるので、言葉が重い。印象的なひとつ、恐山の意味と価値について。お寺があり湖があり、という環境と何百年も続いてきた「場」のことを言っていた。今や人気パワースポットになっているそうだが、パワースポットとはエネルギーが高いところではなく、実は負のエネルギーとか、パワーが低いところであると。

それゆえに、そこに行くと抱え込んでいる死や苦悩を放出できる(放出されていく)。場が受けとめてくれ、追い込まれ閉塞し井戸に落ち込んでしまったような人(魂)を救出してくれるのだと・・・。 この説は意外。考えるとそうなのかも・・・。


夜中に観たのはロフトでの映画評論家町山智浩氏のUSTライブ。彼が映画評論家と名乗っている、想いと危機感が伝わってきた。いま映画評論家と名乗らないライターは逃げがあり、一般の人のブログ、感想レベルに留まっている。そこから彼の生き方世界観が評論から伝わってきて、なかなか沁みるものだった。まず構造、基本を押さえた上で、その先の個々人の感受性があっていいが、ベースになっている表現しようとしている意味(集合知)は評論家が指し示す役目があると。仕事観のなかで出た言葉「でもやるんだよ」は結構納得。いまは自由とか個性をはき違えている感があると。


それやこれやが私の脳内でリンクし合い、渦巻いて、相当こころに響く。goodな一日ではあった。

老師と少年 (新潮文庫)

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なぜこんなに生きにくいのか

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