平気
古典の会で今年読んでいるのは貝原益軒『養生訓』。具体的で生活に添った細かな記述がされている。読んでいていつも気がつくのだ。小さなときに親から言われていたたしなみとか振る舞いはココからだったのかと・・。昔の人々のしつけの教科書的な存在になっていたのではないか。
本日は、臍下丹田の記述がでてきた。臍下丹田は生命の源、経絡の根本だそうだ。そして経絡に関係する<気>というものが、緩やかで波静かな平坦であること(つまり平気であること)。鍼などはその気の乱れを整え平気にする施術と言えるだろう。
そこで参加者の、振り子のように感情が振れてしまうという発言から、講師は起き上がり小法師のたとえをだされた。あれは下に重りを置いて重心を定めてあるため、倒されても倒されても起き上がるしかけ。そのように臍下丹田に力がはいっていると、振れても元にもどり、ブレないと。(そういう状態にするのが、なかなか困難なことなのだが・・)
そんな話のあと若者たちと会話していたら、「私は中心に核はあるのだけれど、生たまごみたいに浮遊してしまうので、中心が決まらない。だから回転させても、ゆで卵みたいには回らないのよ」と言った人がいた。おお、自分を言い得ているじゃないか。「なかなか上手い比ゆだね」と妙なところに感心をする。
古典の会での、もうひとつの収穫。
通っているボディワークに、目をつむり、ある時間を経過するというメニューがある。自分の呼吸を見るとか言われても、ピンとこない。いろいろな雑念が頭をよぎって、無の状態になれないと思っていたのだが、座禅を修めているC講師の助言にひざを打った。
何かひとつに考えを集中するとか、数とか句など何かを繰り返し唱えるとか、空とか、無とかを思うのではなく、ひとつに集中することで、それ以外を想起させない。最初はそんな方法でいいと言われ、深く納得。次回から試してみよう♪
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