代々木公園行き

ホームレス支援の雑誌『BIG ISSUE』の展示の企画関連で、代々木のテント村にあるというエノアールカフェに行ってみた。原宿で待ち合わせ。この日初めての方々が何人か。公園のはずれの木々の立ちこめた一隅にブルーテントはあった。以前は何百もあったというが、いまはちらほらという感じ。基本的には立ち退かされる方向にあるらしい。


あたりをつけたテントは留守らしく、まだ開店していなかった。その間、日のあたる草原で自己紹介などから話が盛り上がる。なかなか興味ある若者たちが集まってくれた。エノアールカフェとはテント生活をしながら、一緒に絵を描いたりお茶を飲む会をしてきた男女が主宰している。やがてT君が現れ、もらいものの椅子を並べ、木々には描いた絵を飾り、スタート。ボール紙に書かれたメニューでお茶(これももらいもの)を注文。そこではお金は通用しない。衣類とか入浴券とか野菜とかジャムとか・・・手持ちの物と交換することで成り立っているのだ。

ポツリポツリと常連さんや通りがかりの人(外人さんが多いらしい。だからメニューにも英語が併記されていたのか)たちが寄ってくる。子連れのお父さんは毎週くるらしい。メンバーは三々五々散会。『BIG ISSEU』のテイストとはちょっと違ったけれど、こういう形で存在できているということがいいかなと思った。

五月晴れの公園ではにぎやかにフェスティバルが行われ、混雑していた。ちょうどバラが満開で美しい。

それに比べ、公園はずれのテントのあたりはうっそうとしていて湿度が高くジトッとした空気だったのだが、木立のなかで自由に絵を描いてみたいと思った。開放されるような脱力するような場がつくられていると感じた。