故郷

3日、まだ暗いうちに起き、車中の人となる。何年ぶりかの実家行きである。今年は連れ合いが正月休みに在宅しているので、久しぶりの帰郷を計画。流石にまだ道路に車は少ない。スムーズに走り、昼前には到着。積雪や凍結を心配したが、空は晴天であり道路の凍結も解けていた。

久しぶりの両親、弟家族と北国の正月を祝う。心配していたが両親は案外元気でホッとする。夜は帰省した甥らと家庭麻雀なんかをしてしまい、これも何十年ぶりかの正月風景とあいなった。もう少しゆっくりしたらと引きとめられたが、翌4日の昼には実家を後にする。やはり山のような食材を手土産に…(実家とはそういう存在なんだろう)。帰りのドライブインでわさび、野沢菜など名産を買う。今年はなんとも“家族”的な正月であった。

ところで、今回、行き帰り車を使ったのだが、その途中の景色がすばらしかった。緑の山並み、遠くに浮かぶ雪の峰々、畑の間に立つ民家、空の青さと空間の広さ・・・大きな自然の上に在る“自分”を感じる。景色の懐かしさというより、それ自体の美しさに感動している自分が奇妙であり、意外であった。そして、この自然をいつまでも味わいたいと、痛切に思うのだった。