ジャンジャンな 夜


渋谷の喧騒を抜け
通りに面した階段を降りていくと
小さな小屋があった

舞台では女優さんが歌っている
すこし気だるくて
時にリズミカルに

行ったことはないけれど
なつかしき時代のパリ
といった感じのサウンド
自分を溶け込ませてみたりして


すこし背伸びをしていた
とおい とおい 時代に
そんな一日があったことを
思いだしていた


記憶の糸を手繰ってくれたのは
“SOZORO”吉岡伸くんの歌
加えてクリスマスキャンドルの灯り

弾き語りのサウンドは 
どこか不安定でミステリアス
ブルース、シャンソン、タンゴ
テイストのどれもがなつかしげで
私的にはすこぶる好みであった


unaでのクリスマス企画
満ち満ちたこころの帰り道
空にも満ち満ちたまあるい月