道元禅師清規

unaでやっている古典を味わう会。今年は『道元禅師清規』

道元禅師清規 (岩波文庫)

道元禅師清規 (岩波文庫)

。清規は規矩、理想を挙げたものだそうだ。そのなかで、衆僧の食に関するものを読むことになっている。まず、<典座教訓>より。


最初に「仏家に本より六知事有り」とある。その六つとは
都寺(つうす)一切の監督管理
監寺(かんす)全体事務
副寺(ふうす)会計
維那(いの)庶務・(僧)規律
典座(てんぞ)食事
直歳(しっすい)作務・修繕

寺を運営するシステムである。その六つを見ると、いまの組織運営の基になっている気がする。その一つひとつを知事という。現在の自治体のトップの知事とは大分離れた意味合いになってしまったが、もともと分業の一つひとつだった。


そのなかの典座とは食事を扱う係りで、僧侶が必ずする大事な修行。食は他の命をいただき、自分の命をつなぐもの。それをすっかり忘れ、飽食の現代。以前お話を聞いた僧侶南直哉氏のお話を思い出す。彼は何十年も永平寺におられた。その凛とした存在感は強烈なインパクトとしてある。

老師と少年

老師と少年

前回は「六味」の意味を知ったし、今後の会が楽しみである。