継続と力

2月は短い。今年は特にバタバタと過ぎていった。
月末に久し振りの友人とやっと会うことができた。日程をとっていたのだが、都合ができてのびのびになっていたのだ。フリースペースを主宰する彼女の場を、これも久し振りに訪れる。


生きにくさを抱えた若者が何人か集っている。メンバーの出入りは激しいが、日の浅い人は大抵わかる。生きにくいとは、他者とのコミュニケーションが苦手ということであり、つまり他者との関わりが下手ということなのだろう。会話にしても他者と行き来ができていない。興味の強いものだけを一方的に話していたり、その他のものには一緒できなかったり・・。


それが次第に場に馴染んでいくのだ。その人が突出していない。彼らは何も特別なことをしているわけではない。話をしたり、聞いたり。でも無理に聞かなくてもいい。食事を一緒に作ったり、食べたり。それも義務ではない。空間を共有していくことで、変化をしていく。だが、変化には方程式も、解もない。成果を求めるものでもない。いつでも誰にでも通える場を用意しているだけだ。


それでも続けていることで、人との縁が生まれ、つながりができていく。一朝一夕とはいかない活動だが、彼女自身がだんんだん軽くなって、力が抜けてきているようで、私にはそれがうれしく思えた。まさに、継続は力なりである。元スタッフの店で、春野菜を味わいながら、久し振りにアルコールをいただく。