間に潜む魔物問題

花よりもなほ 愛蔵版 (初回限定生産) [DVD]「誰も知らない」の是枝監督×茂木健一郎クオリア入門―心が脳を感じるとき (ちくま学芸文庫)
是枝氏との対談を楽しみにしていた。静かな語り口。相手の言葉を充分からだに入れて話すような“間”。真摯な振るまい。食事会で対面したが、ミーハーな自分の気持ちにブレーキがかかり、なかなか思うように話すことができなかった。自分の名前のサインだけはいただいた。小説家になりたかったという是枝氏の文字表現も楽しみだ。

またあとでゆっくり振り返ろうと思うが、記憶に納めたい言葉を記録しておきたい。
まず、たくさんのことを考えている人なんだなぁと思った。茂木氏が出すいくつかの本質的な問いに対し、言葉を選びながら応えている姿は、そのことをずっと思考してきていることを想像させる。


ドキュメンタリーと劇の間に潜む何かー
演劇と映画の間に生成する何かー

予測不可能なものから生成される一回性のものを
どう切り取り、満たしていくか…


生成とは、作品の内部で起こるものかー
観た人の中に起こるものかー

どちらがいいでも悪いでもなく
どちらとも決められるものでもない

そういう間に潜む“魔物”について
脳科学茂木健一郎氏の視野と重なる