戦略としての物語

unaスペースでのイベントは月末に集中する傾向にある。昨日今日と連チャンで3件の行事。

朗読ゲームの会。いつもながら読まれた文章は多彩で、知らないものばかりだった。
奥村隆社会学になにができるか『他者といる技法』、田中聡『不安定だから強いー甲野善紀の世界』、天木直人『さらば外務省』、瀬川洋「こんな気持ち」、『日本異界絵巻』鎌田東二、中川作一編「心理学」、野口晴哉「月刊全生」、『現代思想』<チェゲバラとは誰か>、太田光中沢新一憲法九条を世界遺産に』憲法九条を世界遺産に (集英社新書)、『88ライスペーパー』<アイヌ長老の教え>etc.

宗教や政治の今日的問題と絵本や神話という物語。現実と仮想。フィクションとノンフィクション。そんな対比が浮かび上がった。神話や絵本は事実ではないが、リアリティを持つことがある。前日に行なわれた「憲法を知らないところからはじめよう」という試みでは「靖国」について、調べたり語りあった。その時に感じたことは「靖国」という作られた物語が、結果として国を左右していた時代があったということ。神話・物語は民衆が生み出したもので、生活の智慧でもあったりするが、暴走することもある。いや、権力により暴走させることもできる。権力によって作られた物語には注意深くあらねば。それは物語などではなく、単なる操作の戦略に過ぎないからだ。