文化学院という文化
1921年創立の文化学院が広く建て直されるという。自由な校風で、学校らしくなく、パリのアパルトマンみたいだったと生徒は回想する。大学にはならず、その規模でその建物で続けてきたが、疲弊が目立つという。各分野にさまざまな人を輩出している。名を聞いて改めてビックリ。
杉本苑子・神沢利子・高木敏子・名木田恵子・きたやまようこ・吉沢久子・矢野誠一・谷桃子・久里洋二・松村三冬・河原 淳 ・鳥居ユキ・稲葉賀恵・菊池武夫・長岡輝子・丹阿彌谷津子・南田洋子・犬塚弘・十朱幸代・前田美波里・とよた真帆・秋川リサ・平野レミ・米米クラブ(石井竜也ほか)等など。
故人ではこんな人たちも。
映画監督 亀井文夫・音楽家石丸 寛・作詞家 安井かずみ ・バレリーナ 貝谷八百子・石井カンナ・デザイナー 田中千代 ・画家 長沢節
すごい。どんな学び舎だったろうかと、興味が湧く。そう言えば、長澤節も文化学院だ。曙橋にある彼が創設したセツモードセミナーの建物もパリのカフェにあるようなたたずまい。居心地いい空間だ。長澤氏は自分が経験した文化学院のような学びの空間を作りたかったのかもしれないとふと思う。
なんだかこのごろの東京は古い建物がどんどん新しくなる。時の流れで仕方がないかもしれないが、100年持っている建物も世界にはたくさんある。時代が醸し出す空気は、受け継ぐことはできない。惜しい気がする。