唐突な帰省

つれが仕事がらみで実家の近くに車で行くので、さっかくだから顔を出すという(せっかくと言っても大分距離がある)。聞けばせいぜい2、3時間のもの。何年ぶりかで行くのにそれじゃあんまりと、私も行くことに。週末に予定があるが、その前になんとか時間が作れそう。

前々日にはSが突然羽田空港から電話をしてきて、せっかくだから帰宅すると言う(せっかくと言っても彼女の自宅の方が近いと思うけど…)。長期休みを利用して山陽・山陰を旅してきたのだそうだ。山口のうにとういろうをお土産にもらう。で、感動の話を聞き、「ああ、日本の秋だ…」と私も旅気分になっていたのだ。

ところが、行く前にいろいろ雑用をしていたら、旅を味わう余裕がなくなってしまった。夕食までにたどり着けるか・・・段取りよくチケットは買えたのだが、混雑のデパ地下で買い物をしていた
ら、案外時間をとられ、間に合いそうもなくなった。で、途中下車をして変更。事件はそこで起きた。東京駅で時間があったので、甘いものでもと、土産を買い足すことにした。ところが、デパ地下で買った荷物がない! 置き忘れたのである、嗚呼…情けない。とほほな気分で乗車したら、車内の半分は小学生だった。日常を離れとか、旅気分で…という甘い気持ちは吹き飛んだ。

迎えを頼み待っている間、寒さが沁みてきた。雪国に来たのだ。