PIKADON

今年は終戦60年。いろいろ記念行事が行なわれているようだ。今日は長崎に原爆が投下された日だ。6日の広島の3日後である。たぶん投下した側もこんなにも子々孫々までダメージを与えるものとは予想していなかったのではないかと思う。でなければ、その後、ヒロシマの何倍もの規模の核実験を世界のあちこちで繰り返さないだろう。イラクでは小児がんが多発していると聞くし、これから顕在化してくる問題がまだまだあるだろう。

米国では原爆投下が終戦を早め、より多くの命を救ったという解釈を支持する人が、過半数を越えているという。それでも年々その数値は減少しているらしいが。先日行ったハワイの記念博物館での感触からすると、その数値は容易に想像できる。国全体としての公式な解釈だと思うから(教育結果)。それでも、その数値が減少しているということは、ベトナム、アフガン、イラクなどへの攻撃で、劣化ウランなどの放射能汚染の深刻を国民が知ってきたからではないだろうか。
だが、支持率が民主党員では47%に対し、共和党員は73%とダントツに高い。この違いがいまの米国の方向を示しているように思える。

さて、60年は日本流に言えば還暦ということになり、暦が一周りしたということで、めでたい歳なわけだ。この60年の間、戦争を繰り返さず、無事これたことは、確かにめでたい。しかし、新たなスタート地点に戻ったとも言えるのだが、だからチャラになるということもあり得るわけで。どんな一歩を踏み出していくのかが問題…。

ところで、1939年生れで、64歳になるイラストレータ黒田征太郎氏が「ぴかどんプロジェクト」なるものを仕掛けているらしい。ふたつの黒い雨 (PIKADON CD絵本 (1)) 「ぴかどん」というネーミング。ピカッと光って、ドーンというオノマトペだ。この名前もいまの人は知らない人が多いという。このまま「歴史」になってしまうのかな。因みに征太郎の征は征服、出征の征だそうだ。*1