不名誉な日

ホテルに急いで帰って一休み。で、昨日のリベンジで真珠湾に。今日は午後ということもあって、空いていた。まず、アリゾナ記念館。無料。バックなどは持ち込み禁止。ほとんどが米国人らしき人。どんな展示の仕方なのだろう。日本人がいないのが、少し心細い。

日本語のパンフレットも用意されていた。アリゾナとは真珠湾攻撃により、最初に攻撃を受け、沈没した戦艦の名前。死亡した1177名と第二次世界大戦のすべての犠牲者を追悼するという施設で、年間150万人が訪れるそうだ。戦艦は今でも海底に沈み、朽ち果てた部分が一部海上に出ている。そしていまだに海底のタンクからは重油が流出しているという。そこの上に、またがるように、記念館が建てられている。

博物館を回り、映像もあったがそれはパスして、フォード島にある記念館に行きたいと思い、案内係りに聞くと、今日のボートの運航は3時で終わったという。ただ、今日は4時からスペシャルツアーがあるので、それに乗せてもらえると言う。もうすぐ4時だ。ラッキー。

スペシャルツアーとはどうも世界にある米関係の軍人の研修かなにかみたいだ。マニラとか韓国とか、さまざまな制服の軍人たちが2、3人づつ。おかげで、真珠湾の先の先まで周ってもらえる(米軍の女性が英語で熱心に解説していた。理解不能)。現在湾内は米海軍施設になっており、現役戦艦もたくさん停泊している。ここでの写真はダメ。記念館に渡る。壁には犠牲者兵士の名前が刻まれていた。記念写真を撮っている兵士がいたけれど、私はその気にはなれなかったなぁ。

その他の沈没した戦艦の位置に記しが立てられていて、第二次大戦の平和条約が結ばれたという戦艦ミズーリは記念館となって停泊している。それを見に行きたいと思ったが、諦めて外見だけを見る。朝鮮戦争湾岸戦争も経験している、まさに戦闘のための艦であった(愛称マイティ・モー)。

資料によれば、ハワイ時間1941年12月7日朝の攻撃による犠牲。死者2388名負傷者1178名。船舶の沈没座礁12隻。航空機大破164。日本の犠牲。死者64名。船舶5隻。航空機大破29機。奇襲攻撃だとすれば、これはまさしくテロだなぁ。「テロに屈しない」という思いで、あの戦争を戦ったのだろう。原爆投下も、テロリスト根絶の手段だった。その日が「不名誉の日」と呼ばれていることに、そういった感覚の現れを感じる。イラク戦争などを考えると、米国側の姿勢はここからつながっているのかと思う。

米軍関係者の中に混じっての妙な緊張感とか、アウェー的ないろいろな感情。日本側からの貴重な写真もあり、行ってよかった。