「映画日本国憲法」

unaで『チョムスキー9・11』のジャン・ユンカーマン監督のDVD『映画日本国憲法』を観た。DVDには、奈良美智氏のイラスト。

最初に黒いバックに白い文字で憲法に書かれている文が流れる。改めて読んでみる。

政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。

憲法は行政側へのタガ。政府の暴走の歯止めになるべきもの。つまり政府には窮屈な存在だったのだ。

映像は世界からみた日本国憲法という感じ。インタビューに登場する人物は、ジョン・ダワー、C・ダグラス・スミス、チャールズマン・ジョンソン、ミシェール・キーロ、バン・チュンイ、ハン・ホング、チョムスキーなど。各国の歴史学者政治学者、戦争体験者の解釈が語られている。国内での論争とはまた違う視点だ。

「自分の姿を自分では見ることができない」。外からの視点で自分が何ものかが見えてくるときがある。戦後すっかり焼け野原になった東京に図書館を探し求め、民主的憲法を作ろうとした動き。「平和憲法が戦後謝罪になっている」という中国のハンさんの発言は新鮮だった。憲法は国の在り方。対外的に、憲法が一番のメッセージになっていることに、改めて気づかされました。
いまはパリ在住の日高六郎氏の「憲法改正の問題を、国内問題にしちゃダメです。国際問題なんですから」という発言も印象に残る。

「考えるヒント」的DVDだった。その後一緒に観た人たちと熱く語る。たぶんまた観る。