生命の連携

人のからだとはなんとうまくできていることか。情報入力がなくても作動し続けるところがコンピューターとの違いだと言う人がいる。常にONの状態というよりも、もっと自発的な命の営みである。その一つひとつの膨大なる細胞が、また絶妙なるバランスを保っている。本当によくしたものだと改めて感心する。
何億もの細胞は、消化器、循環器などそれぞれに役割を持ち、それらの臓器は影響しあいながら、フォローしあいながら、休むことなく活動している。臓器として独立しながら微妙なバランスで連携し合っている。そのバランス、連携がくずれると、病気ということになるわけだ。改めて絶妙なる生命ということを考えた。

今日は高齢の義母の手術説明の日だったのだ。高齢のため、筋肉が落ち、支障が出てきている。簡単な手術をすることになったのだが、手術の為の麻酔がくせものだった。意欲はあり、精神もしっかりしている。他の内蔵も問題ない。ただ呼吸の機能が低い。吐くこと、吸うことである。吸う力が弱ければ、麻酔がうまくいかない。なるほど、そこにきたか。

驚いたことに重さの違うボールを吹いて浮かせる機会があるのだが、上がらないのだ。なにげなくしている毎日毎秒の呼吸。その力の強弱など考えたことなかった。生命の維持に必須な酸素。それを取り込むには、それなりの筋肉が働いているということ。筋肉が弱ると、酸素を十分に取り込めず、からだ全体の機能も劣化するということなのだった。