とんがり続ける熱

僕らの音楽」という番組を見た。鳥越俊太郎がインタビューするやつ。たまたま新聞で見つけてあわてて見たので、例のごとく途中からだった。メインゲストはメンバーが「ハダケツヨシ」のCMに出ているウルフルズ。ライブと吉祥寺の焼き鳥屋で飲みながらの撮影。

その店が面白い。途中で電気が飛んだ。しばし真っ暗。最中に客のおじさんが「鳥越さんじゃない」と声をかけてくる。「すみません、いま撮影中で・・」とごめんなさいのポーズをとる鳥越氏。あまり焦る様子もなく普段っぽくて、よかった。

実はお目当ては忌野清志郎だった。のに、聞けたのはライブの中でコラボした一曲だけ。生の声も聞けず。でも久しぶりだったから、満足としよう。相変わらず張りのある艶っぽい声。いいねぇー。

で、今日、ある追悼ライブの報告をたまたまのHPで見つけた。清志郎氏が参加していたらしい。そこで言ったという彼の言葉にウルッとなってしまった。『俺より若い奴は、俺より先に死ぬな!』、『先に死なれたら、あの世で俺がデカイ面できないだろ。後輩になっちゃうから』。
清志郎の気持ちが、ビシビシ伝わってくる。ミュージシャンで、若くして亡くなっている人は多いからね。実は去年、身近にもいた。いまバックで流れているQEENのメンバーもそうだし。

だから、中年、壮年になってもずっと音楽をやり続けている人は、いろいろな意味でスゴイ。年末だったか、ちらと内田裕也を見たが、圧倒されるような存在感だった。もはや教祖とか神様というより、“怪物”の域。仙人のようになる人もいるが、彼は未だ異彩を放っていた。とんがり続ける感性と情熱。