再びABC倒産

青山ブックセンター(ABC)の倒産というニュースが、私に関わることは一読者の感慨という程度にすぎないと思っていたが、意外に接近した出来事だった。新聞ではほとんど目にしないものの、周りの熱気はすごい。いつもなにげなく付き合っている人の中に、思いのほか出版社(電子も含む)、編集者、本屋、さんが多かったといまさらながらに気づいた次第。なんたって身内が関連会社にいた! 一様にこの事態に危機感をもっている。

個人的な思い出。ABCは時間帯も遅く、特に新宿は地理的に便利だったし、人文書の好みが多く見つかった。店員さんにも尋ねることが多かった。つまり満足する返答が期待できたからである。昨今は、訪ねても「少々お待ちください。調べてまいります」。さらに質問するとまた「少々お待ちください」とまた待たされる。で、結局「自分で探しますから。どのあたりかを教えていただければ…」というパターン。そんなことで、当初S堂愛用だったが、このところABC利用が圧倒的だった。残念。

で、どうも他にも噂がチラホラ。消える一方で、生まれるものがあるのは世の常。新宿(全国?)の書店地図の書き換えが起こるのか…。どちらにしても活字好きとしては、本屋でのワクワク感を奪わないでほしいと思う。ただでさえこのごろはネット書店利用が増えているのですからね。