自己治療としての絵

弥生三月である。弥生と言えば、ほかで書いた草間弥生さんのこと*1を思い出す。高齢にもかかわらず、いよいよ活躍さかんな現代美術のアーティスト。ただいまあの、六本木ヒルズで展覧会が開催されている。Hpの作品を見てポップな感じに驚いた。しかし、彼女の歴史を見るとそれは困難なものだったようだ。強度の精神の病を幼いときから持っていた。そんな彼女を引き受ける医師が現れ、治療しながら、才能を開花させてきた。明るくポップな感じの水玉模様は、彼女の一貫したモチーフである。CGのような緻密な図柄もひとつひとつ手で塗り錘しているそうだ。そうしていないと病気のことばかり考えてしまうという。描くこと、塗りつぶすこと、それが自己治療。まさに命(自殺の危険)をかけて描いてきた作品たちである。その作品を直に観てみたいと思った。が、半分怖い気もする。なにを突きつけられるだろうかと…

*1:www.enpitu.ne.jp/usr2/23986/diary.htlm