一巡り

ボディワークのあと、デパートに寄ったら盆提灯がかざられていた。「ああそうか、関東ではお盆なのだ」と思い至る。そこからお中元に思いが至り、あわてて物色す。さらに家族の誕生日が迫っていることを思い出す。それも還暦祝いである。


昔なら赤い帽子に赤いちゃんちゃんこのいでたちで、おじいちゃんというイメージだったが、いまや普通に赤いものを身につけ、現役バリバリである。さて、なにを贈ろう…。赤いものを探し歩き、結局江戸切子の赤いグラスにした。酒好きだから。切子もいろいろと見て回ると微妙に違うのね。あまりそれらしくなく、シンプルでモダンなグラスが気に入り、奮発して送った。気に入ってくれるといいのだけれど・・・


ちょうど団塊世代の年回りで、あちこちで還暦と聞く。長年活動してきたミュージシャンなどが還暦のコンサートをやったりとか。フォークやロックという新しい音楽を当時は大人たちの顰蹙をかいながらも続けてきた。いまや社会に定着し、すでに若者文化ではない。しかし、彼らはまだまだ健在という感じがする。絵画、文学分野でも彼らは元気である。


一巡りして、新たにゼロ地点からのスタートをはじめたおじさんおばさんたち、その間に獲得したものを生かしてまたなにかをし始めるのだろうな。

還暦力 60歳でストレート140キロを投げる秘密

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還暦以後 (ちくま文庫)

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