好奇心と生命力

赴任先から帰っている連れと彼の実家に行く。90を越え、なお一人で暮らす義母のご機嫌伺い。玄関を入ると、山椒の若芽が目について、少しいただくことにする。炊事はしなくなったとは言え、まだまだ台所には立っている義母である。その山椒で山椒味噌を何種類か作ってあり、勧められる。甘めの味噌、火を入れていない若芽でつくったもの、広島の白味噌で…といろいろ試作をして楽しんでいる。どれも美味。この季節しか味わえないものだ。

今日はリハビリに行ってきたと、お化粧もして、ちょっとオシャレもしているようだ。白い肌に藤色の服が映えている。耳も遠くはないが、何より反応が早いのがすごい。しかもユーモアやウィットに富んだ応答。

義母をみていて、「好奇心」が生命力に及ぼす力を思う。毎日退屈せず、楽しんで暮らしているのは、いろいろ気がついたり、発見したりする喜びがあるからだろうと思う。その喜びは些細であれ、その人自身がワクワクできればいいのだ。

アインシュタインも言っている「わたしには、特殊な才能はありません。ただ、熱狂的な好奇心があるだけです」。恐るべき好奇心パワー。