A WILD HARUKI CHASE

村上春樹氏を抜きにした春樹の国際シンポジウム。「春樹をめぐる冒険」というわけだ。風の歌を聴け (講談社文庫)
どうも日本よりも世界での評価が高いらしい。世界各国で夥しい数が翻訳されている。その翻訳者が駒場の講堂に集った。5時間もの長時間、どうしたものかと思ったが、あっという間だった。なにせパネラーの数が多い!つまりそれほど全世界から集ったということなのだ。

事情があって、会場入りは途中から。
各国の主な翻訳者がハルキとの出会いや国内での評判、翻訳エピソードなどを語った。持ち時間が少ないこともあるが、みなさん熱く語るので、司会者に釘をさされてしまう始末。翻訳をするくらいなので、みんなハルキびいき。それを差し引いて聞いても興味深い話だった。お国の事情もあるし、出版界の事情もある。
そのなかでも韓国でのハルキは若者に熱狂的。サリンジャーなどの作家は外国文学という意識ではなく、一般の文学作品として浸透している。それと比較すると、日本人のものは、まだ日本という外国の文学として評価されている。が、ハルキだけはビートルズのように国境の壁が消え、一般文学として受け入れられているという。ハルキは日本人では最大唯一の作家だと言う。特に若者の気持ちに共鳴するようだ。登場する音楽や料理などのサイトなど、ファンサイトがすごいらしい。

英語ができない私にはなんと言っても、国際シンポなのに、日本語で聞けるというのが一番うれしい。まとめの続きはボチボチと。