音を見る?

久し振りの茂木脳講座。今日のテーマは「不良設定問題」について。今期は音楽と脳。音楽はいままでも参考資料で度々登場していたが、今回はそれがメイン。「薔薇の騎士」「春の祭典」「マーラーの5番」といろいろ聞いた。そこで改めてショックを受けたことがある。私は音楽が好きである。何でも好き。いまはほとんど聞かないクラシックだが、小さい時から環境にはいつも存在していた。TVでもN饗アワーやクラシックバレーなどをよく観ていた。なはずなのに、題名はもちろん、曲も覚えていない(頻度の問題かもしれないが…)ということを改めて自覚してしまった。
特にクラシックはダメ。(ジャズもダメだが、それはなじみが少ないということがあるかもしれない)交響曲第○番第○楽章○○という極めて記号的な、アレが記憶できない。歴史の年号とか暗記ものが大嫌いだったのは、記号記憶が不得意だったのかもしれない。

講義の中で、記憶として常人はLOWDATA(生データ)とEXECUTIVEの間にCONCEPTを介在させるが、絶対音感のある人は、直接EXECUTIVEに行くのではないかと言っていた。走っている馬をリアルに描いてしまうサヴァンの人(自閉症の一傾向)も、そういうことなのではないかと言われているそうだ。そしてその記憶は左脳主導だという。
CONCEPTを介在しない直接的な記憶の仕方は、写真でフィルムに納めるようなイメージだ。つまり聴覚を視覚的方法で記憶する。音を見るってことかな?

それで、益々納得してしまった。私の記憶力は劣等という程ではないと思う(このごろはちょっと問題あり)。が、より得意なのはそこに物語とか道筋、つまりコンセプトが介在するものだということである。絵とか文字を介在させ、なんらかの了解とか理解という働きが介在しないとどうも記憶しない。そこでCONCEPTを介在せずとも記憶できる訓練。これだ。で、どんなふうに?