講座で癒される

退院前の義母を見舞う。洗濯機が使えず、明日に持ち越す。談話室でお茶。スタスタと歩く様子を見ながら、大丈夫と思う。この生に対する貪欲さはどこからきているのだろうとよく思う。電車で読んできた藤原正彦氏の母堂藤原ていさんの『流れる星は生きている流れる星は生きている (中公文庫)は幼子三人を連れ満州引き上げてきた彼女自身のことを書いているそうだが、義母も同様の経験をしてきている。その体験が大きいとは思う。地獄のような日々を突破したからだの確信のようなものがある気がする。非常時に対する耐性とでもいうような。入院時に持参した縁のある人が書いたという本も、半分読み進んでいた。退院したらなかなか読めないだろうと言われていたが、藤原さんの本は紹介してみよう。


その後、茂木脳講座<>に。相変わらずからだはグロキー状態。イギリス帰りの茂木健一郎氏はお元気そうだったが、彼の方も超多忙なはず。。資料は洞窟画に見るシンボリック概念の未成立と、自閉症サヴァン児の精密な模写能力からの考察。両者とも言語を持たないということがキーワード。参考書ニコラスハンフリーの『喪失と獲得』喪失と獲得―進化心理学から見た心と体
講義中ヘンデルメサイヤを聞いたせいか、気がつくとからだがだいぶ楽になっていた。興しろい話を聞くと<癒される>ということは確かにある。食事会は失礼して、仕事帰りでやはりグロッキー状態のSとそそくさと食事。明日も予定ありで、本日は東京泊とする。