「パッチギ!」

井筒和幸監督の「パッチギ!」が紹介されていた。1968年の京都で日本人と在日コリアンの高校生の物語。放送禁止歌になった「イムジン河」を訳した松山猛『少年Mのイムジン河』が原案だそうだ。1968年は激動の年。当時の空気や温度がうかがえそうだ。それに「イムジン河」も流れるそうだ。考えてみれば1968年に生れた人は36歳!当然それ以降の人たちは、在日コリアンの事件や、反戦歌、学生の抗争、ピッピー、グループサウンドなどのブームなどなど、世情も全く知らないわけだ。もうひとつの歴史だな。

先日の姜尚中×森達也対談でも言っていたが、南の韓流ブームと北朝鮮のバッシング。南北の間を極端に触れている振り子のおかしさ。井筒氏はそのことも年頭に置いて制作しているそうだから。たしか井筒監督と森監督は同級生で親交が深いはずだし。そそられる。22日からシネカノン有楽町などで公開予定。